fetishism



学校帰り、充は竜平の家に寄り、二人で何をするともなくマンガ雑誌を読み耽っていた。
「充」
「んー?」
「今日学校でさ、今度の文化祭でやる女装喫茶の衣装渡されただろ?」
「うん」
「お前の、どんなんだった?」
「セーラー服」
「えっ? マジマジ?」
竜平は自分が読んでいた雑誌を放り投げると、マンガに夢中で先程から生返事をしている充から本を奪い取った。
「あっ! 何すんだよ。今いいトコなのにー」
ぷぅ、と膨れる充だったが、竜平はそんな事は気に止めず、目を輝かせながら充の目の前に身を乗り出した。
「着てみてv」
「何を?」
「だから、セーラー服」
「ヤだよ。女装なんてしたくないから、当日もサボるつもりでいるのに」
「だったら尚更だよ。充のセーラー服姿見たいよ〜。今着て見せてよ〜」
目の前で駄々をこねる竜平を見て、自分がセーラー服を着るまで引きそうにないと察した充は深く溜息をついた。
「しょうがねぇなー…じゃ、ちょっとだけだぞ?」
「マジ? 嬉しーv」
「絶対誰にも言うなよ?」
「言わないって。他の奴に見せたくねーくらいだもん」
「ならいいけど…」
そう言って充は衣装が入った袋を手に取ると、部屋を出て行こうとする。
「おい、どこ行くんだよ」
「部屋の外で着替えてくる。今、家に竜平と俺しかいないんだからいいだろ? それに…竜平の目の前で着替えんの、
何か恥ずかしいし…」
最後の方は小声で呟き、頬を赤く染めながら充は部屋を出て行った。
「お互い裸とか見慣れてんのに…着替えるくらいでテレるなんて、やっぱ充は可愛いな〜v」
ニヤニヤしながらベッドにゴロンとになると、竜平は充が戻って来るのを待った。
しばらくしてドアが開く音が耳に入り、竜平がガバッと身体を起こすと、目の前にはセーラー服に身を包んで顔を真っ赤にしている
充が立っていた。
セーラー服と一緒に入っていたのか、ルーズソックスまでちゃんと履いている。
スカートの丈が短いのが気になるのか、両手でスカートの裾をキュッと握り締めていた。
「想像してた通り、すっげー可愛いv」
上から下まで舐めるような視線を充に送る竜平。
「うぅ…やっぱダメ! もうダメ! 恥ずかしいよぉ〜!!」
竜平の視線に耐えられなくなったのか、充はいきなり叫ぶとベッドの上に飛び乗り掛け布団を被ってしまった。
「そんな恥ずかしがるコトないじゃん。可愛いよ?」
「男が可愛いって言われても嬉しくねーんだよっ!」
「なー、布団被ってないで出て来いよー」
「やー! 絶対ヤダー!!」
充は中でしっかり布団を掴んでいるらしく、布団を剥ぎ取ろうとしても出来なかった。
仕方ないのでしばらく充をそのままにしていた竜平だったが、もう一度充のセーラー服姿を見たいという欲望には勝てず、
再びアタックしてみる事にした。
「いい加減出て来いよー」
「ヤダったらやー」
「……みーたん、出ておいでー」
「何だよ『みーたん』って! 俺は犬猫じゃねーんだぞっ!」
呼び方にムッとしたのか、布団から少しだけ顔を出して悪態をつく充。
竜平はその隙を逃さず、充を布団から引っ張り出すと、自分の膝の上に座らせた。
「やっと出て来たなーv」
「お前が引っ張り出したんだろっ!? もう着替えるから離せよ!!」
「ダーメ、もうちょっと堪能させろよ」
逃げられないように充の腰に手を回すと、竜平は充の全身に視線を走らせる。
充は竜平の視線を全身に受け、居心地悪そうにモジモジしていた。
「なぁ、こっちはどーなってんの?」
「わっ! バカ、捲んなっ!!」
いきなりスカートを竜平に捲られ、充は慌ててその手を払いのけてスカートを押さえた。
「何だ、トランクスかよ」
「当たり前だろっ!!」
「じゃあ今度女物のパンツ買いに行こーぜ。買ってあげるから」
「絶対穿かない! もういいだろ? 着替えさせろよ…」
「まだダメ。だってさ…」
「ひゃっ!?」
不意に竜平の手がスカートの中に差し込まれ、充は身体を硬直させた。
「まだ何にもしてないのに、どうしてココおっきくなってんの?」
「あ…」
ニヤニヤ笑いながら自分をじーっと見つめる竜平の視線に耐えられなくなったのか、充は気まずそうな顔で俯いてしまった。
竜平はそのままゆっくりと充の身体をベッドに押し倒すと、自分もその隣に横たわり、勃起してしまった充のペニスを
下着の上からそっと弄った。
「んっ…」
「もしかして、お前って変態? 女装してるだけでこんなにしちゃってさ」
「あ…バカ…お前がヤラしい目で…ハァッ…見るからだろ…」
下着の上からの愛撫がもどかしいのか、充は体を捩らせモゾモゾと動いている。
竜平が下着の中に手を滑り込ませると、ぬるっとした感触を指に感じる。
「みーたん、濡れてるよ」
「な…ヘ、ヘンな事言ってんじゃねー!」
その一言に充は耳まで真っ赤になり、竜平を押し退けようと両手で竜平の胸を押すが、ペニスの先端の切れ込みに爪を立てられ腕に力が入らなくなる。
「おー、こりゃ随分とぬるぬるになってんな」
「そんな事…ない…アッ…」
「これ見てもそんな事言えんのかよ」
充の下着から手を出して、先走りでぬるぬるになった指を充の目の前に突きつける。
「糸まで引いちゃって…みーたんはエッチだねぇ」
「そんなん見せんなよー!」
自分がいかに感じているかを見せつけられて、恥ずかしさのあまり充はギュッと目を閉じてを向いた。
「見せられたくないなら、舐めてキレイにして」
「えっ…だってそれ…」
「自分のなんだから平気だろ? ほら…」
竜平が濡れた指を充の口元に持って来ると、雄特有の匂いが鼻につく。
充はしばらく躊躇っていたが、竜平が手を退かさずにいるので観念したのか、おずおずと舌を出して竜平の指を舐め始めた。
「どーよ、自分の味は」
「ん…ちょっと…しょっぱい…何かヘンな味」
「そのヘンな味のお前の汁で汚れちまったんだからな。ほら、もっとちゃんとキレイにしろよ」
充の口の中に指を突っ込み、ムリヤリしゃぶらせる。
舐められているのは指のはずなのに、竜平はフェラチオされているような気分になっていた。
ピチャピチャと音を立てて指をしゃぶる充の表情はとても淫靡で、竜平の理性を吹き飛ばすには十分だった。
指を充の口の中から引き抜き、代わりに深く口付ける。
クチュクチュと音が立つくらい激しく舌を絡ませながら、器用に充の下着を脱がせていった。
「ワリィ、もうこれ以上は我慢出来そうにないから…」
唾液で濡らした指で充のアヌスを軽く解すと、充を横向きに寝かせる。
手早く下だけ全部脱いでズボンと下着をベッドの下に投げ捨てると、充の片足を自分の肩に乗せてペニスの先端を
秘部に当てがった。
「何かこんなカッコ恥ずかしい…」
足をガバッと開いた状態が恥ずかしいのか、さりげなくスカートの裾で自分のペニスを隠しながら充は呟いた。
「気にすんなよ、みーたん」
「だからその呼び方止めろって」
「いいじゃん。お前もせっかくそういうカッコしてんだから竜平って呼び捨てにするんじゃなくて、もっと女の子が呼ぶみたいな
言い方してみろよ」
「うーん…竜平クン、とか?」
「何かちょっとイメージと合わないな」
「じゃあ…竜ちゃん」
言ってみて、照れくさくなったのか充の頬がポッと赤く染まる。
「あ、それいい! それに決定な。じゃ、今度こそホントに挿れるぜ、みーたんv」
竜平はもう一度ペニスの先端を充の秘部に当てがい直して、そのまま腰を押し進める。
「アッ、ア…や…んっ…」
自分の中に竜平が侵入してくる衝撃に耐えられず、切なげな声を上げながらシーツをグッと掴む充。
肩の上の充の足をしっかりと押さえつけると、竜平はそのまま突き立てるように腰を動かし始めた。
「ひぁ…あぁん…何か…いつもと違う角度で入ってきてるよぉっ…」
横向きのまま挿入されたので、いつもと違う感覚が充の体を襲う。
「何が入ってきてるって?」
腰を動かしたまま竜平が意地悪く質問する。
「だから…竜平の…」
「違うだろ」
「はぅっ…」
ペニスの先端をキュッと握られ、充は体を震わせた。
「…りゅ、竜ちゃん…のチ×ポがね、いつもと…ぅん…違うトコに当たってる…何かヘン…ヘンだよぅ…はぁっ…あ…」
「たまにはいーだろ、こういうのも」
変と言って戸惑いつつも、充が感じているのを察した竜平は奥を突くように激しく腰を動かした。
「やぁっ…奥、当たってるっ…ダメ…」
「ダメじゃないだろ? いいんだろ?」
竜平が掻き回すように腰をグリグリ動かすと、充は一際大きな声をあげて喘いでいた。
「んっ…ヤベ、もうそろそろ限界…」
充の締め付けも強くなってきて、もうこれ以上は耐えられないと思った竜平は、充がイキやすいようにペニスを扱いてやりながら
自分も絶頂へと向かう為に腰の動きを速める。
「竜ちゃ…ん…も、イク…」
「先にイッていいぜ、みーたん」
「やぁ…りゅ…ちゃんと…一緒に…イクぅ…」
「可愛いコト言ってくれるじゃんv それじゃ中で出しちまうぞ?」
「いいよぉ…あっ…ぁんっ…竜ちゃ…スキ…ダイスキ…」
「クッ…ん…俺も…大好きだせ、みーたんv」
「アァ…嬉し…ひ…んぁ…イクッ…りゅ…ちゃんっ…イッちゃうっ!! やぁぁぁっ!!」
一際大きな声をあげ、体をビクン、ビクンと痙攣させながら充は絶頂に達した。
「俺もっ…出る…うぅっ…あ…」
竜平はググッと自分のペニスを充の中に押し込むと、充の中に白濁色の液体を大量に注ぎ込んだ。
中に竜平の熱を感じて反応したのか、充のおしりが小刻みに震えている。
「ハァッ…ハァッ…みーたん、すげー良かったぜv」
肩の上の充の足をベッドにそっと下ろすと、竜平はまだぐったりしている充の前髪を掻きあげ、額や頬に何度も口付けるのだった。

「ヤバいよー…服に精液かかっちゃったじゃん! シミになっちゃったらどうしよう…バレちゃう…」
事が終わった後、充は制服のスカートについてしまった精液をウェットティッシュで必死に落としていた。
「なーなー充」
「何だよ、こっちは今忙しいんだよ」
背中をポンポンと叩く竜平の方には顔を向けず、手を動かしながら充は素っ気無い返事をする。
「俺が渡された衣装さ、ナース服だったんだよ」
「ふーん…良かったじゃん。お前ナース物好きだし」
「充、今度はこれ着てみてくれない?」
「ハァ?」
今度は手を止めて振り向くと、ナース服を片手に竜平が満面の笑顔を浮かべていた。
「だからさ、今度はナース服着てエッチしようぜv」
「いい加減にしろー!! この変態!!」
スカートを脱いでいたので下半身素っ裸だったが、そんな事は気にせず充は竜平の顔面にケリを入れた。
「まったく…何でこんな変態恋人にしちゃったかなー、もう…」
充は深く溜息をつくと、再びスカートについた精液のシミを落とし始めた。
一方、竜平はというと、充に顔面にケリを入れられたにも拘らず、ナース服を握り締めたまま幸せそうな顔で充を見つめていた。
この後、嫌な視線に気付いた充に、もう一発ケリを食らったのは言うまでもない……

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今回は女装ネタでしたが…「こんな充イヤだー!」って思った人、ごめんなさい(汗)
イク直前なんか思いっきり女の子になっちゃってますね、充(苦笑)
まぁ、役に入り込んじゃってると思って下さい。
これを読めば分かるかと思いますが、ウチの竜平は制服物が大好きです。
特にナース物には目がない人です(笑)
だからこの後は、充は最初すごい拒否しますが、竜平の押しの強さに負けてナース服着てエッチする羽目に
なるでしょうね(ニヤリ)
ちなみにこれも、笹沼本のネタと同じくなりきりがネタだったりします(笑)



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